マルチヘリを用いたほ場観察法

NDVI画像撮影から、ほ場の地力の状況を観察します
ほ場内の地力の差は、良食味米を生産する上で大きな障害となります。
地力の高い場所はタンパクが高くなり、低い場所は栄養不足で未熟粒が増えます。
全体のタンパクを下げようとすると、低い場所の栄養不足がますますすんで、整粒歩合
が低下します。(等級や収量が落ちることもあります。)
これでは、良いお米が出来ません。

カメラ Yubeflex 
このカメラは、通常R・G・Bで処理している画像センサーを、R・G・IRで処理しています。
このため、赤っぽく写ります。

画像

元画像:元画像は雲の影響なども残っています。
これをNDVI画像処理すると.....

このような画像となります。
NDVI画像は、NDVI = ((IR - R)/(IR + R))で表されるため、影の有無はあまり関係ありません。
しかし、NDVI画像から値を取り出す時は、表にないデーターに影響を受けることがあります。
黒っぽいところは生育があまり良くない(地力が低い)ところ、白っぽいところは生育が良いところです。
しかし、生産者は色が薄いと生育が悪いと思います。(←日頃の感覚)

従って、次のように加工します。

青の濃いところは生育が良く、薄いところは生育が悪いところです。
これを元に、堆肥などで地力アップを図ります。

地力ムラがなくなったあと、ほ場全体の窒素施用量を減らしていきます。
これで、品質ムラのないお米作りが可能となります。